黒澤明監督の痛快で面白い時代劇の作品です。
黒澤作品を初めて見る人に特におすすめの作品です。主演の三船敏郎のチャンバラがとにかくかっこいい!!登場人物たちのやりとりも面白く、最後まで見飽きずに楽しめると思います。
作品情報
制作年 | 上映時間 | 製作国 |
1962年 | 96分 | 日本 |
ある夜、人気のない社殿で九人の若侍が密議していた。
城代家老に汚職に関する意見書を提出したが受け入れられず、逆に大目付に諭され鬱憤を貯めていたのだ。
そこへ物陰から一人の浪人が現れ、大目付が黒幕であると助言。
現状はその通りで浪人は若侍達を手助けする事になり、お家騒動に巻き込まれていく。
作品の裏側
元になった作品
椿三十郎の原作は「日日平安」という山本周五郎の短編小説です。黒澤監督は山本周五郎を愛した監督で、「椿三十郎」「赤ひげ」「どですかでん」と山本周五郎の作品を映画にしています。
また「椿三十郎」の原作では頼りなかった主人公を、凄腕の浪人、「用心棒」にしたのが面白いアレンジになっています。
制作の小話
主人公を演じる三船敏郎の迫力のチャンバラシーンに関する話を紹介します。
三船敏郎の殺陣でよく言われるのが、斬っている間は呼吸を止めていることです。
それがあのスピードの秘密らしく、一人一秒、十人なら十秒で斬っていると言われるあの速さの中で、終わるまで一切止まらず呼吸も止めている。呼吸をしていたのではあのスピード感は出せないからです。
そのため三船敏郎はカットが入ると完全に息切れし、ゼエゼエしていたようです。身体の調子が良くない時は長回しの殺陣じゃなくて何人か斬ったらカットしてくれと頼んだそうです。
本来は殺陣で呼吸はとても大事なので立ち廻り中に止めるべきはないですが、あの迫力にはそれが必要だったのですね。
あの演技で息していないの!?と衝撃でした。実際に日本刀や居合刀を持って練習していたそうです。伝説のシーンの裏側にはとてつもない努力が感じられます。
映画を見られる媒体
この作品は多数ネット配信で見ることができます。